日本を代表する伝統色「阿波藍」の産地、徳島県。この地には700年以上の歴史が脈々と受け継がれてきました。時代とともに変化を遂げながらも、藍染の技術は今なお進化を続けています。阿波藍の職人の工房に足を運べば、熟練の染師による伝統の技を垣間見ることができます。発酵建て藍「すくも」を使い、kimono awawaでは、お客様のシャツに新たな命を吹き込んでいます。
阿波藍のルーツと発展
徳島県は、日本で最も古い藍染の歴史を誇る地域です。現在の徳島市周辺で、700年以上前から藍染が行われていたことが分かっています。中世には、阿波国(現在の徳島県)から生産された藍が全国に広がり、日本を代表する色ともなりました。
徳島の藍は、発展を遂げながら「阿波藍」として全国的に知られるようになります。阿波藍は、日本の伝統色の代表格であり、今なお親しまれている美しい青色です。
本藍染の継承 - 明治期の技術革新
明治時代に入ると、阿波藍にも大きな変化がありました。それまでの木灰を使った古来の方法から、化学的な新しい製法への転換が模索されました。その中から生まれたのが、現在でも徳島県を代表する伝統工芸品の「本藍染」です。
本藍染とは、発酵建て藍「すくも」を使う染色法のことです。藍の葉を発酵させて作る染料は、鮮やかな青色が特徴です。発酵建てによる本藍染は、時間と手間を惜しまず、徹底して品質にこだわる徳島の職人技です。
藍染の旅 - 伝統から完成までの一連の工程
藍染は分業制で行うのが一般的で、藍の葉を発酵させて染料となる蒅(すくも)を作る人(藍師)、蒅を使って染色液を仕込み、染める人(染師)がそれぞれの工程を担当します。
阿波藍のすくも
植物染料「すくも」をつくる藍師の存在があります。国が指定する卓越技術者「現代の名工」の藍師もいます 。「阿波藍の製造と手板法」の無形文化財の指定を受け、600年続くという伝統の製法で藍染めの原料をつくっています。
kimono awawaでは、この最高級の「すくも」を使用し、発酵の過程で生まれる藍の色素を最大限に引き出した、鮮やかで美しい藍色が生み出されます。まさに匠の技と呼ぶにふさわしい、味わい深い一品です。
阿波藍の職人 - 徳島の藍染の新たな息吹
蒅(すくも)を使って染色液を仕込み、天然灰汁発酵建てによる本藍染です。その技術は国内外から高い評価を受けています。
伝統色の現代的な魅力
700年の歴史に裏打ちされたこの阿波藍の伝統技術は、現代に受け継がれながらも進化を遂げています。シャツを通じて、日本の伝統色が持つ現代的な可能性を感じていただければと思います。